付加価値・人件費・生産性関係指標{財務省「財政金融統計月報 法人企業統計年報特集」(平成17年)}を用いて、各業種の特性を明らかにすることを試みた。用いた分析手法は因子分析と主成分分析であるが、業種特性を大掴みにするにはやはり主成分分析の方が最適であることが判明したので、この分析結果を用いてポジショニングを行ってみた。
用いた指標は、「1社当り売上高」、「1社当り付加価値額」、「1社当り利益」、「1社当り総人件費」、「1社当り総従業員数」、「付加価値率」、「分配率」、「人件費率」、「1人当り売上高」、「1人当り付加価値額」、「1人当り利益」、「1人当り総人件費」の12である。なお、付加価値額及び関連指標(付加価値率、労働分配率)は全て粗付加価値である。
まず、これらの指標のうち、変動係数(標準偏差÷平均)の大きいものは、「1社当り売上高」:2.09、「1社当り利益」:1.95、「1人当り売上高」:1.80、「1社当り付加価値額」:1.70、「1人当り利益」:1.42などである。つまり、売上高および利益は1社当りも1人当りも変動は大きいことから、何らかの特性が存在していることが窺われる。
しかし、1社当り付加価値(変動係数:1.70)は業種間の変動は大きいが、1人当り付加価値(変動係数:0.71)はこれに比べ小さいところから、付加価値については業種よりも企業間の特性を表しているものと見ることができる。また、付加価値率(変動係数:平均0.38)、分配率(同:0.24)、人件費率(同:0.46)と変動幅は比較的小さい。
上記の数値を主成分分析の相関行列で検証してみると、「1社当り売上高」は、「1社当り利益」、「1人当り売上高」、「1人当り付加価値額」、「1人当り利益」、「1人当り総人件費」と相関が強く、「1社当り付加価値額」は「1社当り利益」、「1社当り総人件費」、「1社当り総従業員数」、「1人当り付加価値額」、「1人当り総人件費」と相関が強い。
「1社当り利益」は、「1人当り総人件費」、「1社当り総従業員数」、「1人当り付加価値額」、「1人当り利益」、「1人当り総人件費」と相関が強く、「分配率」とは負の相関が強い。「1社当り総人件費」は、「1人当り付加価値額」、「1人当り総人件費」と相関が強い。「1社当り総従業員数」は、「1人当り総人件費」と相関が強い。
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