経営目標の達成度を常に数値で把握できる管理体制になっていますか

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企業の経営目的は、企業理念を具現化するために設定されたものであるから、抽象的でとらえどころが明確ではない場合がある。そこで、この目的の到達度を投下した資本と対応させた数値で示した経営目標は、客観的でかつ具体的に認識できるものであるから、管理体制の如何に関わらず把握できるはずである。
 しかし、現実の経営現場では、これらの数値を把握している管理者は意外と少ないのには驚かされる。例えば、従業員一人当たり売上高や付加価値生産性、労働分配率などの数値は、多少アバウトであっても常に把握しておき、その妥当性を多角的に検証し、改善策を暖めておくべきものであると考えられる。
 然るに、これらの数値を管理しているのは、財務部門の担当者か社長なので詳しくはわからないというのである。こうした状況の中で、給与制度を成果主義型に改定したいなどというのは無謀に過ぎるのだが、当の管理者に言わせると、制度改革素案の策定をした上で検討するというのである。
 こうした管理体制は中小企業に限ったことではなく、むしろ、組織が肥大化するとセクショナルリズムが浸透してしまい、自分のテリトリーをカバーすることに専念するのが課せられた任務と思い込み、部分最適だけを目指すように行動する。こうした空気がやがて部門間のコンフリクトを生む温床になる。
 期末の決算を踏まえ新年度の予算を決定するわけであるから、上記のような大まかな目標だけでなく、企業全体の目標を噛み砕いた詳細な目標値も示され、各部門ないし構成メンバーに配付されることはそう難しいことではない。しかし、現実にはこれらの目標値が共有されていないということは、計画策定システムに問題があるように思われる。
 つまり、経営計画の策定が参加型のシステムになっていないため、トップが設定した目標を無造作に受け入れてしまうというところに原因がある。多少なりとも自分の意見が反映された計画(目標)であれば、達成に向けての意欲の示し方(動機づけ)も異なる。したがって、この管理体制は参加型の意思決定がベースになっていることが条件である。