イベントの企画はどのようにあるべきかというモデルがあるわけではないが、それだけに、実施後に効果を測定している中小企業は少ないようだ。もちろん、独立して決算をしているので、前年度との比較において効果を検証してみるというのも一つの効果測定方法ではあるが、これだけではイベント実施の意義が見えない。
確かに、イベントは直接的な売上増を目指して行われるものばかりではないので、効果測定のポイントをどこに置くかは一定しているわけではないが、だとすれば、当然期待している効果があるはずであり、その効果をどのような方法で検証するのかまで、あらかじめ定めておかなければ、単なるお祭りにしか過ぎないことになる。
国を挙げて行う万国博覧会などの大きなイベントでも、入場者数や売上げ等の予測を行い、これに見合った施設を設置することになる。企業が行うイベントでも基本的に同じであり、長期的視点で効果を定義するかどうかは別として、投下した経営資源が今後の経営活動でどのような効果を生むのかは重要な問題である。
伝統的行事として定期的に実施されているイベントの場合は、目指すべき期待効果も暗黙の基準が定まっているので、実施スタイルもこれに見合った定型的なものをベースにして、何らかのアレンジを加えるといったパターンが定着する。企画を担当するものとすれば、年中行事なので取り組みやすいという利点はある。
このように定着したパターンで行われるイベントは、上記のように企画しやすい反面、得意先や顧客の側からみると、マンネリ化していると見られる可能性もあり、絶えず新風を吹き込む工夫をしなければならない。そこに企画力が問われるわけだが、企画専門家とは一味違った自社ならではの創意が活かされなければならない。
人材を育てるということは、イベント専門の企画家を育てるということではなく、自社と顧客をつなぐイベントの役割を誰よりも理解し、その時々の環境に相応しいテーマを設定して、これを適切に表現できる人材のことである。したがって、プロの企画家では表現しきれない自社の雰囲気や信条を的確に表現できる人材を育てなければならない。
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