情報システム構築についてその功罪や導入時期、投資効果などについて検討していま

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

情報ステムの導入に限らず技術革新を推進するに当たっては、社内から必ずといっていいほど賛否両論が持ち上がる。特に技術系のベテラン社員はこれまで培った技術が一気に陳腐化すると、存在感が薄れるのでこれを拒絶する傾向が強い。しかし、これを推進しなければ市場から見放されてしまう。
 こうした保守的な社員はともかく、情報システムを構築することで何を目指すのか、どんなことが期待できるかが不明瞭なまま導入を実行してしまうと、費用対効果の面からも不適切であったという批判を浴びることになり、導入に消極的であった社員の主導でシステムの稼動が頓挫してしまう場合もある。
 ある製造業では、20年ほど前に情報システムメーカーの勧めもあり、多額の投資をして情報システムを導入したが、当時の技術水準と機器の性能からトラブルが絶えず、技術革新が格段に進歩した現在においても、その後遺症により情報システムと聞くとアレルギー反応を起こし、いまだに電話とファックスが主役の座にある。
 最も、この企業は特殊な企業なので、現在の安定した業態が維持される限り、新たな情報ステムの導入は必要ないかもしれないが、技術革新は取引先にはもちろん関連企業にも浸透しているので、自社の意思だけで導入を拒み続けることは事実上不可能であるのに、会社の士気は一向に上がらない。
 こうした状況に陥ってしまった原因は一様ではないが、共通して言えることは会社の準備不足と専門家の説明力の不足である。近年はソフト開発が進んでいるため臨場感のあるプレゼンテーションが可能になっているうえ、企業側にも情報技術に詳しい人材が育ってきていることから、コミュニケーション力は向上している。
 しかし、自社の情報システムはいかにあるべきかという基本的な議論がつくされていないと、組織内の共通認識が薄いため協力体制ができにくい。また、自社の状況だけでなく、業界全体や取引先の情報化進捗状況などを合わせて検討しておかないと、十分な投資効果が得られないことになるので注意が必要である。