幹部社員は新業態の開発などの経営革新について前向きですか

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

前向きかどうかの判断基準が抽象的なので、ここでは厳しい言い方であるが、心的な入れ込みは評価の対象としないというのが私の考えである。すなわち、経営革新について前向きであるかどうかの判断は、具体的に経営革新策を提案したかどうかでしか判断しないことにしている。考え中はいまだ成果なしということだ。
 経営革新の必要性を認識し具体的に取り組みを開始したとしても、戦略として練り上げられるまでにはかなりの時間がかかるであろうことは想像できる。しかし、これを第三者が評価しなければならない宿命にある以上、形に表れなければ評価の対象にはできないのは自明の理であるといわなければならない。
 ましてや、近年のように経営環境が目まぐるしく変化する状況下にあっては、「考え中」は評価に値しない。幹部社員は、経営目標を達成するためには新業態の開発や新製品の開発に日々取り組んでいなければならない。経営革新のヒントは通常の業務からもたらされる営業データなどを分析することで得られる。
 業績が悪化している企業はもとより比較的安定している企業でも、経営革新への取り組みを怠るとたちまち市場から拒絶され売上げが低下してしまう。このようなスピード社会においては、絶えざる革新が企業にとって不可欠であると考えるべきなのに、市場の回復を願って耐えているというのでは座して死を待つに等しい。
 最もこうした冬眠状態にある企業にも日がさしてくることもあるので、何もしないという選択もあながち悪いとばかりいえないこともあるが、単なる結果オーライなのか、一種の不作為による経営革新なのかは分析してみる必要がある。もしそうした選択が経営資源を無駄使いしない弱者の戦略であったすれば、賞賛されてしかるべきである。
 上記のような事例も結構あることから、ジタバタしてもしょうがないなどという経営者もいるが、結果的に同じ行動をとったとしても、せっかく巡ってきたチャンスを生かせるかどうかは、革新志向のあるなしによって左右されることは確実であるから、幹部社員は経営革新の手を休めてはならない。