次年度の予算を編成する際に販売予測をする方式は確立されていますか

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売上げは全ての予算の基礎となるため、次年度の販売予測は他の予算に先行して行われる。安定的で右肩上がりの変化が定着していた頃には、前年度に一定の伸び率を掛けて算出するという極めて機械的な方法でも、結果的には計画は達成されたのでそれなりの意義はあったが、近年は、市場拡大を前提にした予測方式は機能しなくなっている。
 しかし、経営計画の根幹をなす販売予測が重要であることは、いつの時代でも変わることはないし、近年のように経営環境の変化が激しい時こそ、正確な予測が求められるともいえるわけであるから、真摯に取り組む必要があることを再認識しなければならない。予想される環境に働きかけ、目標を達成する方策を探求するのが真の狙いだからである。
 伝統的な予測方法としては、陪審法など感と経験に頼った方法がよく知られているが、その後この方法が改良され、デルファイ法、シナリオ法、傾向挿入方などの方法が適用されるようになり日々進化しているが、中小企業では、現在でも販売部門合成法(販売管理者見積法、草の根法)が多く用いられているものと思われる。
 そのほかに数学的な方法として、単純回帰分析法や時系列分析法などもよく用いられるが、私の場合は重回帰分析ないしこれの発展型のトレンド法を用いている。もちろん、この場合でも、販売部門合成法や時系列分析法を併用して多角的に行わなければ、イレギュラーな要因を取り除いた販売予測は難しい。
 最近の予測は、対前年比マイナスになる(右肩下がり)になることが多いので、市場の分析と経営戦略の妥当性を分析に加えなければ、販売予測をすること自体何の意味も持たなくなる。つまり、売上げが減少傾向にある場合、その原因が統制不能な市場変化によるものか、戦略の失敗によるものか見極める必要があるからである。