経営ビジョンを具体的な数値や姿勢として表現されていますか

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経営理念を企業の使命やビジョンに具体化し、最終的には経営目的を数値で表現する段階で目標に置き換えられる。通常は投下した総資本に対する営業利益率ないし経常利益率で示されるが、これはあくまで投資効果を基準にした短期目標であり、本来の数値目標は経営目的達成のための道標に過ぎない。
 しかし、多くの人が共通の目的として認識するためには、どうしても客観的な尺度が必要であるため、目標はできるだけ数値化して示されなければならない。目標の達成度を数値で示すことに難色を示し、積極的な数値目標を設定しない企業も多く見受けられるが、その場合は業務監査もおざなりにならざるを得ない。
 経営戦略計画は成り行きに任せていては達成がおぼつかないから、計画達成のための方針を策定し、これに則した行動計画が適正に実行されたかどうかを検証することが業務監査の目的である。こうしたチェック機能がはたらかないため、経常損失が累積されてしまい修復が不可能な状態に陥ってしまう場合もある。
 目標を数値化することの意義は上述のように、達成度を客観的に評価できることであるが、この目標達成のために協働するのはほかならぬ従業員であるから、最大の経営資源である人材の働き振りを公正に評価する仕組みをつくることこそ、経営目標を数値化することの具体的な中身なのである。
 したがって、こうした仕組みづくりはおよそ次のようなプロセスで進められる。すなわち、中長期経営計画に基づいて単年度の予算編成方針を打ち出し、これを基に目標数値を設定したのち各部門に振り分ける。次に部門目標を各成員に合理的に配布し個人目標を設定する。最後に個人目標を達成するためのプログラムを設定する。
 この個人目標の達成度を公正に評価できる制度が確立されれば、給与制度とリンクすることも可能であり、目標による管理制度に高めることも可能であるが、企業の現状に馴染みにくい場合もあるので慎重に進めなければならないから、この仕組みの合理性について成員のコンセンサスが得られるようリーダーシップを発揮することが肝要である。