小売業などであれば、商圏内の情報は視覚的に把握することは比較的容易であると思われるが、他の業種の場合は各種の統計資料から推察するという方法をとることができる。しかし、異業種の情報までは必要ないのではないか、という経営者もいるように思われるが、関連性は意外なところに現れることを知るべきである。
例えば、不況時には他の飲食店より「うどん店」が繁盛すると言われるのは何故なのだろうか。また、そうした情報をどのように活用し、自社の防衛策を構築すべきか、というふうに考えを巡らすことで、転ばぬ先の杖を得ることができたという例は結構多い。産業関連表などをこのように活用している企業もまれではない。
また、インストア・マーチャンダイジングの視点から、データマイニングにより分析を行った結果、高級のステーキ牛を購買するヒトは豚肉のブロックを同時に購買する傾向があるとか、ビールを買うヒトは一緒に紙オムツも買うとい有名な話にも、目ざとく反応する企業もあるはずだ。
近年の例では、BSE(牛海綿状脳症)問題により、牛肉の輸入がストップされたため、焼肉店はや牛丼店は大きな打撃を受けたが、この反動で回転寿司の売上げは伸びたといわれているが、これが原魚の品不足の引き金になり、練製品の高騰を誘発してしまったとも言われている。このように一つの社会現象は、もはや対岸の火事ではなくなってきた。
結果から原因を探り出すことでしか改善策は打ち出せない。これは何とも悲しいことであるが、反省の機会が与えられるという意味では意義がある。しかし、「いじめ問題」一つとってもそう簡単には真の原因を掴むことは難しく、単なる反省や追求だけでは真実は見えてこないことは確かである。
企業情報の価値は時間と費用という制約の中で評価されることになるから、いたずらに真実を追い求めても経営の意思決定にはあまり役立たない。したがって、異業種の情報もマクロ的に社会現象の一環として捉えれば足りるものと、自社の製品ないし提供するサービスとの相関関係を軸にリサーチするものと区分して行うのが現実的である。
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