ナレッジとは価値を持った情報のことであるから、暗黙知及び形式知を企業の財産として認識して企業経営に活用する手法がナレッジ・マネジメントである。この発想の原点は情報の共有化であり、これを実現することで、新たな発想やヒラメキ、創造に繋がることが期待できるというところにある。
これまでも文書化された形式知は組織内で共有されてはきたが、十分にナレッジが活用されていなかった。例えば、あるセールスマンはいつも販売成績がトップであるが、形式知を共有しているだけでは、他のセールスマンの成績は一向に上がらないといった場合がある。ここには形式化されない暗黙知が内在しているためであると考えられる。
この場合、暗黙知を文書化して形式知に変える手段もないわけではないが、タイムラグや表現力の差により、リアルタイムで情報を共有化することはかなり難しいが、これを可能にするのがインターネットの構築である。インターネットにより有用な情報は即時に全員で共有できるから、ナレッジを受けた側は直ちに反応できる。
ナレッジ・マネジメントは単に現在のナレッジを共有するだけに止まらず、共有するプロセスを通じてお互いに刺激し合い、新たなナレッジを創出しながらそのレベルを向上させることが真の狙いであるから、各部門間の壁を取り払い横のコミュニケーションを円滑にするようにリーダーシップを発揮しなければならない。
貸借対照表には計上されていないが、知的財産と考えられるもの、例えば職人の技、伝統、企業文化、商品力、マーケット・シェア、商品開発力、ブランド力、人材力、研究開発投資、教育・訓練投資などがそれである。これらの暗黙知、形式知は時間の経過と共に陳腐化するため、新しいナレッジの発見と収集が不可欠である。
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