サービス業のマーケティング

サービスはモノ的商品のように持ち運んだり、在庫したりすることができない(無形性)ので、何らかの形でその効用(便益)を顧客に示す必要がある。例えば、私のコンサルティングの場合で言うと、いま書いているこのブログでどんな効果が期待できるかをビジュアルに示すことで、コンサルティングの効用を示しているわけである。
 また、サービスは、生産と消費が同時に行われるのでやり直しがきかない(不可分性)。これは医療サービスなどをイメージすれば解かるとおり、医師と患者の都合が一致しなければ、サービスが受けられないばかりか、そのときに受けたサービスは元に戻して二度と受けることはできない(不可逆性)。
 さらに難しいのは、サービスは提供された質が標準化できないことである(異質性)。つまり、サービスを受けるヒトにより、その場合により提供内容や質に対する評価が異なるため、コストも一定していない。接客業に対する評価がヒトによって全く異なるのはこの性質によるものである。
 これらの特性を踏まえた上で、サービスの品質向上を図る管理体制を整えておくことが、サービス業のマーケティングの基本である。それには、まず品質レベルを安定させることであるが、できるだけ標準化したサービスをマニュアルなどに盛り込み、サービスを提供する従業員間にバラツキを生じないように教育訓練を徹底する。
 次に重要なことは、クレーム対策である。これには苦情処理マニュアルを作成しておくことやアンケート調査などにより、顧客満足のレベルをあらかじめ把握しておくことである。最後に、サービスの内容が事前に把握できるように、顧客の事前期待の程度をイメージさせる具体的な内容を表示したパンフレットを作成しておくなどである。