ハイタッチ型とハイテク型の組み合わせで少子高齢化に対応

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ハイタッチ型とは、従来の機能あるいは性能をより高度にした製品のことであり、具体的には、顧客がもっているだろうところの精神的な充足を目指しているため、どちらかというとモノ的製品よりもサービスをより付加した製品を指しているものといえる。
 一方ハイテク型はITを始めとする技術革新を駆使した、ハイクォリティな製品を指していることは説明の余地はないだろうが、技術革新の早さに追従できない高齢者にとっては、あまりありがたくないと感じることもしばしばあるのではないだろうか。
 こうした拒絶感を払拭し、技術革新の恩恵を享受したいという願望に応えるということを、製品のコンセプトにすれば、結構これに賛同する高齢者も多いはずである。こうした2次元の空間にハイタッチ型でハイテク型の製品を導入する意義は大きい。
 話は変わるが、最近の「振り込め詐欺」や「リフォーム詐欺」などの手口はますます巧妙になり、いまや社会現象の一部と受け止めざるを得ない。しかし、こうしたヤカラが横行する背景には、子供や孫と繋がっていたいという高齢者の切実な願いが垣間見える。
抜本的な解決にはならないかもしれないが、こうした歪みを是正しようと試みることは、中小企業にとっても意義があることであり、ビジネスチャンスとしても捉える価値がある。多様な「生き甲斐」を自社の市場細分化の基準として認知してはどうだろう。
 それでは一体どんな製品開発が考えられるだろうか。キーワードはネットワークの活用である。それにはまず、既存の業種・業態を多角的に活用する仕組みづくりから始めるのがいい。そのヒントは、ITを活用して既存業態のシナジーと伝統的で生活必需品の提供(販売、サービス)を有機的に結びつけるネットワークを作ることである。