消費者特性と消費者反応に着目して製品のポジションを測定する

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製品のポジションを測定することの意義は、消費者のあるグループの中からの特定のニーズがあることを究明することにある。それは、現在のマーケティングでは満たされない消費者ニーズを明確にし、そこでセグメントされたニーズの束に対して、最適なマーケティング・ミックスを提供することで、自社の競争優位性を築き収益の増加を図る。
 つまり、製品のポジションの測定は、市場細分化戦略を実効あるものにするために、行われるものであるから、製品、サービス、アイデァなどの全体市場を、性別、年齢、職業、所得、地理、ブランドロイヤリティなどの基準でセグメントされるのが一般的である。
 私の場合は、パーク&ザルトマンの細分化の基準である、消費者特性と消費者反応を尺度として製品のポジションを測定することが多い。ただし、近年は主成分分析を用いるようになったので、用途により2つの基準をミックスして行っている。
 例えば、消費者特性である人口統計的セグメンティションの年齢と、消費者反応である使用率などの組み合わせである。このように2次元の基準で製品のポジションを押さえると、マーケティング・ミックス構築のヒントが得られやすい。
 もちろん、これらの基準はカテゴリーデータであることが多いので、アンケートをデザインするときには、何を測定するための効果的セグメンティションなのかによって、カテゴリーデータをできるだけ数量化することを心がけている。
 その際に留意すべき点は、セグメントは測定可能であること、到達可能であること、一定の経済規模を有していることである。つまり、市場細分化を行う具体的メリットは、市場の正確な定義づけ、競争相手の強み・弱みの評価、効果的なプログラムの企画、マーケティング資源の適正配分、製品開発の示唆などである。