品質、価格、提供サービスの組み合わせによる多様な製品戦略

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製品戦略には多様なものがあり、必ずしも設備の充実度や製造技術力のみによって付加価値が決まるものではないから、経営資源の脆弱な中小企業にも、差別化のチャンスは十分にあることを再認識してもらいたい。
 ファストフードなどの場合、「美味しい」「安い」「早い」が商品の価値を決める大きな要素として認知されているが、これらの要素はいずれも相対的概念であり、誰にとって美味しいのか、何と比べて安いのか、早いのかが背後に隠されている。しかし、消費者の心のなかには、こういうときは○○だという商品名がすでにインプットされている。
 これらの商品は、対象とする消費者層を先ず決め、これらの消費者の典型的な生活シーンをイメージして、その場の雰囲気にフィットした手軽な食べ物として提供しているのであって、どの食べ物より絶対美味しいとか、一番安いということを訴求している訳ではない。
 この例からも容易に推察できるように、どのような消費者の、どのようなニーズに、どのような差別的優位性をもって応えようとしているのかという、いわゆる商品コンセプトを明確にして、あなたの生活には、こういうものは必要ではありませんか、と問いかけるプロモーションまでも含めたものが製品戦略なのである。
 このように考えれば、品質は中核的機能ばかりではなく、1?3次品質を自由に組み合わせることが可能だし、価格も顧客の生活シーンとの関係で、リーズナブルな設定は可能である。これにサービスを付加することで、無限に近い商品コンセプトが設定できる。
 例えば、同一の顧客層をターゲットにしていながらも、リーダー型企業ではカバーし切れない特定のニーズに着目し、集中してマーケティングを展開する場合、その中核となる製品戦略は、経営資源の量的制約に左右されにくくなる。