経営戦略と人事戦略の乖離によるマーケティング力不足

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中小企業の中には賃金・退職金制度の改定を含めた人事・労務制度の改革を希望している企業も多く見受けられる。特に職能給や成果給の導入に対する意欲が強く心強く感じられる。しかし、直接の動機としては、売上・利益の減少の受け皿として位置づけていることが多く、その根底にはマーケティング力不足があるように思われる。
 企業の特徴は様々であり、それなりの工夫をこらし懸命に取り組んでいる姿が窺われるが、売上高や利益が減少している企業には、以下に示すような特徴がある。         
?好景気の時の売上高や利益を定規に経営上の意思決定をしている。したがって、景気が回復すれ    ば、売上・利益も回復すると考えている(願っている)。
?消費の現場(消費者ニーズ)をみようとしない。「造ったモノを売る」、「仕入れたモノを売る」姿勢が強   いプロダクトアウト型である。
?大量販売を志向し、自社の経営資源をあまり省みず、生産能力の増大のみが売上げ拡大の最短距   離と考えている。
?自社製品に誇りを持ち、特に「品質」については自画自賛的な経営者も多く、最終消費者の評価に    対し、謙虚に耳を傾ける姿勢がない。  
?ターゲットを絞り込んだ製品開発戦略は殆どなく、開発してから売り先を考える。
?マーケティングを曲解している場合が多く、販売促進こそがマーケティングと考え、セールスマンの増   強に努めている。
 これらの企業に共通しているものは、概して言えば、情報収集・加工能力、企画力、マーケティング力などが不足していることである。これらを担うのが人材である以上、従業員の育成を抜きにして経営を語ることはできない。