フォロワー型に相応しい戦略を実践していますか

フォロワー型の戦略の特徴は、自社のポジションをよくわきまえていることにある。そうした意味では賢い選択をしているともいえるが、別の見方をすれば、常に領分を侵される危険にさらされていることも確かである。
 こうした不安定な存立基盤の上で、安定した業績を期待するには、脆弱な経営資源を効率的に配分するノウハウを開発しなければならないから、多額の先行投資を伴う新製品の開発には慎重にならざるを得ない。
 このような戦略を決定して、着実に実践している企業も多く見られるが、中小企業の中には、分不相応な開発にのめり込み、抜き差しならない状況に追い込まれ、開発途上で断念せざるを得ないといったケースも散見される。
 中小企業者はオーナー経営者である場合が多いので、元々企業家精神が旺盛なため、自己実現意欲が強く、足元を固める前に、開発などの暴挙に走ってしまうことがあるため、せっかくの企業家精神も裏目に出てしまうことになる。
 資金繰りが悪化しているケースは、在庫過剰と不相応な製品開発に起因していることが多いが、その場合でも夢を抱き続けているのが企業家であり、痛々しくさえ感じられ、何とか支援しなければという気持ちに掻き立てられる。
 しかし、場合によっては(大抵の場合)、資金繰りが悪化して、すぐにでも破綻する状態にあるのに、「これさえ完成すれば」、「これさえ売れれば」などとロマンに浸り、現実を直視しようとしないで自転車操業を続けている。
 こうしてみると中小企業の場合、フォロワー型の戦略に徹することは、結構難しいものと推察されるが、それだけに、自分の経営資源をよく認識し、独自の存立基盤を構築している企業は、環境変化の激しい時代にあっても、存在感のある企業に成長している。