独自の切り口により市場を細分化し、特定市場ではリーダーであると自負していますか

市場を細分化してそこに得意技を集中させる戦略は、中小企業のいわば専売特許とでも言うべき戦略の一つである。そうした意味では、既存市場に参入した当初は、その市場に自社の経営資源をいかに適応させるかが、戦略の中心課題であっはずである。
  しかし、このマーケティング・マネジメント戦略は、受身的で既存市場が要求している所与の条件を満たすことを基本としているため、そこでは満たされていない潜在的なニーズを発見しにくいことに気づくはずである。
  数年前に、CVSを診断したときのことであるが、定型的な診断を一通り終えたところで、顧客分析をしてみることを提案したら、オーナーも乗り気だったので、早速アンケートをデザインして調査に取り掛かった。
  結果を集計してみると、まず目に付いたのは来店客の年齢構成である。40歳台以上は極端に少ないのである。オーナーの弁によると、CVSとしては当然のことであり、他社の顧客も似たり寄ったりであるから驚くに当たらないというのだ。
  しかし、そこは県内でも有数の高齢化進展地区なのである。この地区で小売業を展開するということは、その地区の住民のニーズに応えることが、第一の使命であるはずなのに、メインの顧客は10歳代前半層だというのは、どう考えても腑に落ちない。
 これは、正しくマーケティング・マネジメント戦略を忠実に実践した結果である。つまり、特定のニーズを取り出し、そこに最適なオペレーションを集中させる。これが、フランチャイズ・チェーンたる所以である。
  ただ滑稽なことに、肝心の顧客ニーズと提供する商品(サービス)が、チグハグであることに気がついていない。いうなれば、リピーターを増やすことや、客単価を上げることにかまけて、何が必要ですかと問いかける心が欠けていたのである。