競争地位を全体市場で捉えることが、市場戦略上からみて有益であれば、当然そこにおけるポジションを把握しておくことは重要であるが、寡占的な企業は別として、一般の中小企業の場合は、地域や産地、特定商品について市場を限定し、そこにおける競争地位を把握する方が、現実に市場目標を設定する場合には有効と思われる。
例えば、自動車産業でいえば、全体市場は乗用車ばかりではなく、トラックから特殊自動車まで包含されることになる。これを細分化して、一つの市場として捉えることは意味があるし、さらにこれを細分化してニッチ部分を市場に見立て、そこに自社の強みを集中させて、トップシェアを築いている例もある。
市場目標の設定が競争地位に相応しいかどうかという話は、まず、市場をどのような切り口でセグメントするかが出発点である。つまり、まず市場ありきではなく、自社の経営資源を睨みながら市場を捉え、そこで定義された市場における地位を測定する。
自社の市場地位が確定されれば、競争者も特定できる訳であるから、経営資源の強みをどのように発揮して、競争を仕掛けるかという対応戦略が明確になってくる。こうしたプロセスを省略すると、全方位的戦略になり経営資源を疲弊させてしまうことになる。
中小企業の市場戦略といえども、競争戦略を選択する場合は、ずばり言って「弱いものいじめ」の方法を企てることに他ならない。これは、スポーツと同じであり、味方のチームを勝ちに導くためには、相手のアキレス腱を狙うのは当然である。
ちなみに、ここでいう「弱いもの」とは、消費者の側から見れば、市場に甘えている怠け者の企業に他ならないから、競争業者によって排斥されることが、市場を浄化させること繋がり、結果的には消費者の利益を護ることになる。
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