市場の機会・脅威と経営資源の強み・弱みを適正に対応させていますか

市場の機会・脅威と言っても、絶対的な基準があるわけでなく、現時点もしくは近未来的に市場の動向を観察したとき、自社の戦略とズレが生じていると感じられる現象が脅威であり、この傾向は当社の技術力やマーケティング・チャネルが活用できると判断されたときは機会と捉えられる程度ものである。
 例えば、流通業の場合でSWOT分析を試みたとすると、まず、市場の機会は、商圏人の口増加、消消費者動向は「品質」「安全性」「低価格」「環境配慮」の順で重視し、購買手段は最寄品、買回品ともに自動車を利用した買物が多く購買圏は拡大、購買時間帯は確実に広がっており、商品によっては深夜の購買行動も見られる。
景気動向は完全に底を打ったとは言いきれない状態であるが、下げ幅はかなり縮小してきている現状からみると、消費性向は回復に向かう時期は近いと思われる。また、競合店の中小小売店は年々減少してきており、既存店の希少価値は増してきている。
 一方、市場の脅威は、ワンストップ・ショッピング性の要求が高まり、大型店のシェア拡大、商圏の拡大を上回る勢いで購買圏が広域化している、ライフスタイルの個性化・多様化は多品種少量販売を促進している。
流通経路の短絡化や技術革新の進展による価格破壊の促進、情報武装産業の小売業進出が活発化し革新的な異業態が登場、有効求人倍率の伸び悩み、高水準の完全失業率、先行きの不安から買い控え傾向が顕在化、家庭内の収納スペースが飽和状態になり、買い替え需要、新規購買意欲が相対的に低下している。
以上は中小の流通業者にとっての、一般的な機会と脅威を羅列して例示したに過ぎないが、これらは個別の企業にとっては、機会と脅威が逆であることもあり得ると考えれば、自社の経営資源も柔軟に捉えることが可能になり、その適用範囲も無限に広がる。