ナッジ3 商品やサービスをデザインする-心がけ

あなた自身が、商品やサービスの企画やデザインに携わるときの、心がけについてもまとめてみよう。ユーザーだけでなく、提供側であるビジネスに関わる全ての人も、何かしら思考のバイアスを持ちながら日々の仕事に取り組んでいるし、ちょっとした出来事がきっかけで考えや行動を改めることもある。自分を客観視してみたり、ユーザーになりきって没頭してみることで、利便性や効率性を超えたクリエイティブなアイデアを探してみよう。そして、ユーザーとビジネスの間の溝を埋める提案をすることに、挑戦してみよう。 

デザイン1.客観視してみる

 商品やサービスを考えるあなた自身が、思考のバイアスやクセに陥っている場合もある。自分の考えのみに固執せず、素人の率直な視点でユーザーが欲していることや、気になることを感じ取ってみよう。 

デザイン2.ユーザーになりきる

 ユーザーの気持ちや行動を理解するには、自身がユーザーになりきって商品やサービスを体感するのが最も手っ取り早い方法である。ときには利用者として没頭してみると、理屈ではない好き嫌いの感情に気付くはずである。 

デザイン3.あえて自分を追い込む

 自由に考えることは意外と難しいものだ。優れたアイデアは、時間や予算や条件などの制約から生まれる場合も多々ある。制約を自分に課すことによって、むしろ解決策に気付くきっかけになるかもしれない。制約はクリエイティブの源泉だと考えてみよう。 

デザイン4.クリエイティブを信じて進める

 これまでにないアイデアを人に理解してもらうのは、簡単なことではない。不安にもなる。そんな状況でも、周囲の目に惑わされず、少しずつ賛同者を増やしていけば、いつか理解が得られるだろう。 

デザイン5.情けの心を持つ

 一方で、ビジネスは1人ではできるものではない。相手の立場や心情を理解して、時には結果よりもチームワークを優先する意識を忘れないようにしよう。エンドユーザーだけではなく、ビジネスパートナーもユーザーの1人だと考えると、相手のことを思いやった計画や施策が考えられるはずである。