多様な仲介ビジネス

 

 情報武装により仲介戦略を展開するタイプにも色々な形があり、特に課金の対象と課金の形態の組み合わせ、またはそのオプションによって戦略が変わってくる。まず課金の対象についてであるが、売り手ないし買い手のいずれか一方から課金するタイプが一般的であるが、双方の依頼に基づいてエージェントが一方または双方から課金する場合もある。

 例えば、人材紹介業の場合は、転職希望者から手数料をとるということは通常はなく、採用企業から受領する。楽天などのECサイトの場合も一種の情報仲介サービスであり、この場合は、出店者から出店手数料を受領する。営業代行や販売代行業務もある意味で情報仲介であると考えられるが、この場合の課金は売り手企業から販売手数料を受領する。

 また、業態によっては、売り手、買い手双方から手数料を受領するタイプもある。例えば、結婚相談サービスの場合は、売り手、買い手という区分がないから、入会者から手数料を受領することが通例となっている。有料の就職情報誌なども、広告掲載企業から広告料を受領し、情報誌購入者からも代金を受領するので、このタイプと見ることができる。

 一方、不動産仲介は、売り手あるいは買い手のいずれか一方からの依頼である場合は、当然、依頼者から手数料を受領することになるが、売り手、買い手双方から依頼を受けるというケースも稀ではない。この場合は、両方から手数料を受領することになるし、M&Aの場合も、ファイナンシャルアドバイザーが助言を行い、双方から手数料を受領する。

 次に課金の形態についてであるが、定額課金の場合と成果報酬に分けられる。マッチングビジネスという観点から見ると、成功報酬(成果報酬)という形が多いように思われる。不動産仲介はその典型であるが、結婚相談サービスの場合は、定額課金を採用している場合が多い。ただし、一時金の入会金と成果報酬を併用している事業所もあり様々である。

 実際には、これらの課金対象と課金形態を組み合わせることによって、戦略を打ち出しているわけであるが、携帯電話やスマホなども、取り扱っているものはハードな機器であるが、情報の収集に用いられる可能性が高いという点を考慮すれば、間接的に仲介しているという側面が強い。このように、実際には多様なオプションが考えられることになる。