リソースの結集(その1)

 

 ビジネスモデルデザインプロジェクト成功の足がかりとして、最初のフェーズでは、プロジェクトの目的を決め、初期のアイディアをテストし、プロジェクトを計画し、チームを結成することである。目的の設定はプロジェクトによって異なるが、通常は、論理的根拠、プロジェクトスコープ(活動の対象となる範囲、領域)、主要な目的などが含まれる。

 また、当初の計画を作るには、ビジネスモデルデザインのリソースの結集、理解、デザインのフェーズが欠かせない。これに続く実行と管理のフェーズは、ビジネスモデルのデレクション(職種や技能、能力の違う人たちを束ねて目的に向ってまとめる)に関する3つのフェーズの結果に強く依存しているため、後からでないと計画することはできない。

 この最初のフェーズにおける重要な活動が、プロジェクトチームを結成し、正しい人と情報にアクセスすることである。プロジェクトは、それぞれユニークなものなので、完璧なチームへとトレーニングするためのルールはないが、広いマネジメントと業界の経験、新鮮なアイディア、適切な人脈、ビジネスモデルのイノベーションに対する深いコミットメントを持った人を集めるといい。

 リソースを集めるフェーズにおいて、最初に、初期のビジネスアイディアをテストすることから始めたいのであるが、しかし、ビジネスアイディアの可能性は正しいビジネスモデルを選ぶかどうかに強く依存しているので、このテストはそう簡単にはいかない。Skypeがそのビジネスを立ち上げた時、世界最大の長距離電話会社になるとは予想できなかった。

 まずは、ビジネスモデルキャンパスをデザインのための共通言語とて、確立することである。これは、初期のアイディアをより効果的に構築し表現する手助けとなるし、コミュニケーションも円滑にする。そうすれば、ビジネスモデルアイディアを、テストするためのいくつかのストーリーへと紡ぎあげたくなる動機づけにも繋がっていくものと思われる。

 リソースを結集させるフェーズでは、当初のビジネスアイディアの可能性を過剰評価してしまう危険性が潜んでいる。これは、心を閉ざしてしまったり、他の可能性の発見を制限してしまうことにつながる。こうしたリスクをさけるためには、さまざまなバックグランドを持つ人と一緒に新しいアイディアを継続的にテストしていくことが不可欠である。