ビジネスモデル評価

 変化の激しい環境下にあって、ビジネスモデルはどのように進化すべきであるのか。今は競争力のあるビジネスモデルでも、明日は色あせてしまい、時代遅れになってしまうかもしれない。企業は、ビジネスモデル環境と進化の方向をより深く理解する必要がある。もちろん、進化するビジネス環境にある複雑さ、不確実性のため、確実には把握できない。
 しかし、明日のビジネスモデルを設計するために、ガイドラインとして機能するような将来についての仮説を、数多く開発しておくことはできる。このことについて、市場における圧力、産業における圧力、重要なトレンド、マクロ経済圧力についての仮説は、将来の潜在的なビジネスモデルの選択肢やプロトタイプを開発するためのデザイン空間になる。
 また、視点を変えてみれば、既存のビジネスモデルを定期的に点検して評価することにより、市場におけるポジションを確認し、適応するためのマネジメント活動がなければ、ビジネスモデルを改善したり、ビジネスモデルのイノベーションを引き起こすきっかけがつかめないので、定期的な健康診断の実施は、企業の問題を発見のためには欠かせない。
 特に、自動車産業、新聞、音楽業界などでは、その変化はめまぐるしく、定期健診を実施していないと、ビジネスモデル上の問題が発見できず、企業の命運が尽きてしまうことになりかねない状況下に置かれている。ビジネスモデルの評価方法については、全体のアセスメントを行うものと、ビジネスモデルのSWOT分析によるものを取り上げている。
 最初に、オンライン小売業モデルのAmazon.Comについて、全体のアセスメントを行い、戦略的にどのように企業が組み立てられているかを見てみる。そして、次には、自社のビジネスモデルの強み、弱み、機会、脅威を評価し、各ブロックを評価するためのチェックリストを提供し、各要素を5段階で評価する活用範囲が極めて高いものとなっている。
 なお、大局的な視点からの評価と、構築ブロックの視点での評価は、お互いに補完的なものとなっていることもビジネスモデル開発を大きく後押ししている。一つのブロックの弱さが、他のブロック、または、モデル全体に対して影響を与えることがあるため、ビジネスモデル評価では、個々の要素と全体の整合性を交互に見ていくことで最適化を図る。