ビジネスモデルをデザインするためのツールとして、構想をビジュアルに描くキャンバスについて、9つのブロックに分けられていることを見てきたが、今度は、ビジネスの型が似ているものを、5つのタイプに分類して、そのコンセプトに沿って夫々の特徴を明らかにしている。この場合のパターンとは、原型として再利用可能なものと位置づけている。
ここでは、似たような性質や構造のブロック配列をもっていたり、同じような行動をとるビジネスモデルに着目し、類似性をもったビジネスモデルパターンと呼び、このパターンを通じて、ビジネスモデルのダイナミックスを理解し、経営者は勿論、若手も含めた組織全体として、ビジネスモデルを開発する場合のヒントを引き出すことを目指している。
ここで取り上げた5つのビジネスモデルパターンは、ビジネス論文で取り上げられた重要なコンセプトをもとに取り扱っている。コンセプトをビジネスモデルキャンパスに描き翻訳することで、コンセプト同士を比較したり、応用しやすくすることが容易になる。また、一つのビジネスモデルのなかに、幾つかのパターンを組込むことも可能になってくる。
5つのパターンとは、アンバンドル、ロングテール、マルチサイドプラットフォーム、フリー戦略、オープンビジネスモデルである。このコンセプトをもとにパターンを作っていく。こうすることで、これら5つのパターンに限らず、他のコンセプトに基づいた新しいパターンも当然生まれてくる。その糸口を与えてくれるのが5つのパターンなのである。
よく知られているビジネスモデルコンセプトを、標準化したフォーマットであるビジネスモデルキャンパスに落とし込むことにより、ビジネスモデルパターンを定義する目的である。これによりビジネスモデルのデザインやイノベーションへとつながっていくことになる。つまり、パターンを定義することで異質性と類似性を明確に整理することができる。
ブルーオーシャン戦略では、自社が属している市場を出発点として、戦略キャンパスに現況を描くことで、イノベーションの方向を模索しようとしているが、この「ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書」では、キャンパスを必要な9つの要素に分割し、ビジネスモデルのパターンをこれによって定義しているところが特徴的である。
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