バランス・スコアカードについては、折に触れてその概要を説明してきたが、体系的にその策定プロセスや運用の流れについて触れてはこなかった。バランス・スコアカードは、1992年ハーバードビジネススクールのSキャンプラン教授とKPMGの調査機関のCEOであるデビット・P・ノートン氏により発表された戦略マネジメントシステムである。
バランス・スコアカードは、経営理念に基づいて設定されたビジョンと戦略を明確にすることで、これまでの財務分析による業績評価だけではなく、財務以外の視点から経営を評価し、バランスのとれた業績の評価を行うところが特徴である。つまり、バランス・スコアカードを導入することで、企業のビジョンの実現・目標の達成を目指すわけである。
具体的には、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点の4つの視点から実現可能な戦略を立てていく。そして、戦略を重要成功要因→業績評価指標→アクションプランと現場の業務(部門単位や個人単位)まで反映させることで、社員の日常業務がどのように目標達成に向っているか意識できるよう経営陣が視覚的に管理できる。
1)ビジョンと戦略の設定:将来に向けてビジョン(将来のあるべき姿)と戦略を再構築し、共有できるようにする。2)戦略目標の設定と戦略マップの作成:ビジョンと戦略を業績評価指標に置き換え安くし、達成への道順(戦略マップ)作成し、戦略目標同士を関連づける。3)重要成功要因の設定:戦略目標を達成するために必要な具体的要因を洗いだす。
4)業績評価指標(KPI)の設定:設定した戦略目標・重要成功要因をどのようにして評価するかを決めるが、これは必ずしも財務的業績評価指標ではなく、財務の視点、業務プロセスの視点、成長と学習の視点における重要な非財務的な指標を設定することで、ビジョンから戦略、アクションプランまでの因果関係をチート図で把握することを目指す。
5)数値(ターゲット)の設定:設定した業績評価指標を受けて具体的に実際の数値を決めてターゲットを明らかにする。6)戦略プログラムもしくはアクションプランの設定:業績評価指標を達成するための戦略プログラムまたはアクションプランを策定する。7)フォローアップと管理体制の確立:スコアカードをどのようにフォロー、更新するかを決める。
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