教育ニーズが把握できれば、これを研修内容に反映させて実施するという段階に進むことになるが、実際には、日時や期間、場所などの決定、研修生の都合などを考慮して、できるだけ多く参加してもらうように準備をしなければならない。多くの場合、教育ニーズの調査も兼ねて、事前にこうした要望をアンケートなどで把握しておく方法がとられる。
内容については、受講者の要望に沿うように企画するのは当然としても、比較的短期に役立つ内容も盛り込むことで、参加動機を促す工夫も必要である。次に重要なのは、講師の選定、グループ討議などの実習の進め方も事前にPRしておくことである。特に講師の力量は研修の成果を左右するので、事前に直接面談して決めるようにしたいものである。
研修の進め方は、その目的や期待する効果によって様々な方法があるが、最近の傾向としては、講師が一方的に講義するというタイプは少なくなった。このような講演会型では、受講者とのコミュニケーションがとりにくく、単調になりがちなので、できればワークショップ型のスタイルで、課題解決を目指すといった方式が好まれるようである。
ただし、この方法は、講師のボロ隠しにもなるため、研修を望ましい方向に誘導できる力量も備えている人を選ばなければならない。最近は、パワーポイントの画面と睨めっこばかりしていて、受講者と目を合わせようとしない講師が増えているが、話の口調にも抑揚が乏しく、何を伝えたいのかが伝わってこないのはいただけない気がする。
研修の実施とセットになっているのが効果の測定である。これには、アンケートによる方法、試験を実施する方法、観察による方法、面接による方法、生産や歩留まり率の改善といった経済効果をみるものなど様々である。ただし、人材育成は、短期的な効果を期待して行うものではなく、キャリア形成の一環として行うというのが基本である。
いずれにしても、学ぶのは本人であるから、課題を解決したいという問題意識がなければ、研修効果はあまり期待できない。同じように研修を受けても、効果に大きな差が出ることはありがちだが、それは研修の内容というよりも、研修に対する受講者の受け止め方の問題でもあるから、人事制度に対する満足度なども把握しておかなければならない。
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