予測の信頼性の見極め

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 予測はあくまでも予測で実績とずれがあるのは仕方がない。こうした考え方をする人は、今も昔もあまり変わりなく存在するような気がする。現実を直視すれば、如何にも真理であるようにも思われるが、さりとて、経営に関することばかりではなく、全てのことに対して予測なしでは生きられないという現実にこそ注目すべきなのである。
 例えば、サラリーマンが何時までに会社に到着しなければならないかを考えた時、逆算して、朝何時に起きて、何時の電車に乗らなければならないかとか、今日は何曜日だから、道路が込み合うので、その分早めに朝食を済ませて出かけなければならないなど、起こり得る将来を予測することで我々の生活は初めて成り立っているわけである。
 このように、予測をすることは人が社会生活を営む場合に不可欠であるからこそ、その予測の精度を高めるために、あらゆる情報を総動員して現実との誤差を最小限に縮める努力を日々繰り返しているのであるから、予測を根拠に乏しいものと決めつけるのは、将来のあるべき姿を思い描いていないということになり、極めてせつな的な生き方である。
 増してや、企業経営のように、設備や人材を事前に投入する意思決定をする場合、将来のあるべき姿と時間の経過を考える場合、予測によって計画を立てるしかないわけであるから、将来に近い現在と現在に至った過去から将来を予測する材料を見つけ出し、これを加工して精度の高い予測モデルを作り出すしかないという認識をもたなければならない。
 このように考えると、「明日は明日の風が吹く」ので、明日のことを今日考えても仕方ないというのは詭弁であり、明日は必ず何らかの形で今日の延長線上にあると考えることが肝要である。したがって、どんなにイレギュラーに見える変化でも、過去の情報からこの変化を読み取れる手立ては必ずあるはずであり、予測力を研く余地はまだまだあるはずだ。
 今のところ決定的な方法は開発されていないにしても、いくつかの方法を組み合わせて分析することにより、かなり、予測の信頼性を高めることは可能である。例えば、売上高の予測に重回帰分析を用いる場合、合わせて感度分析も行えば、売上高の変化に強い影響のある費用(要素)を見つけ出すのに、かなり役立つことが確認できる。