予測は正確であるに越したことはないので、予測は将来に一番近い現在がどのような軌跡を辿って実現したかを拠り所にしてモデルが設計される。そのモデルの信頼性を測る方法としてよく用いられるのが、ある期間についての予測誤差の程度である。これには、平均誤差、絶対平均誤差、平均二乗誤差、平均絶対誤差比率などが挙げられる。
つまり、予測値と実測値との誤差が小さければ、そのモデルの予測精度が高いということになるという考え方だが、場合によっては、プラスの誤差とマイナスの誤差が相殺し合い、誤差がゼロになってしまうこともあるので、こうした様々な測定方法があるわけだが、誤差の大小だけがモデルを選択する場合の条件とは限らないことに留意すべきである。
例えば、どんなに高度なモデルを選択したとしても、その時点の変化が予測を上回らないという保証があるわけではない以上、必ず誤差が生じるはずであるが、その時の誤差がモデルの当てはまりの良さを証明するものではないからである。それに、モデルの精度をどのレベルで判断するかも問題であるから、あまりこだわり過ぎるのは好ましくない。
また、予測モデル自体の問題だけではなく、これを受け入れて採用するかどうかを決めるのは、その会社の管理者であるから、管理者の偏見や理解度によってもモデルの選択の幅は制限されるのは当然で、これは理屈以前の問題でもあることを理解しなければならない。要するに、予測することに意義かあるのではなく、計画策定のためにあるのである。
それから、もう一つ大事な点は、全社的な売上高といったような、大きなトレンドを見るという場合の予測で足りるのか、それとも個別の製品や地域別、顧客別といったグループ別に分析する必要があるのかといった点についても事前に明確にしておく必要がある。全体としてはある一定の法則的な変化が見られても、グループ別では複雑な場合もある。
通常は、グループの分け方を工夫することで、製品や顧客、地域などの特性因子を見つけ出せる可能ガ高いので、その場合は、当てはまりの良いモデルを見つけだせる可能性は極めて高い。いずれにしても、売上高に影響する要因を見つけ出し、モデルにどう組み込むかを考えることが重要で、仮説思考に基づくシミュレーションが伴うことになる。
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