販売予測をするといっても、経営計画のうち戦略的計画なのか、戦術的計画なのかによっても、着眼点が異なる。また、期間計画でも長期、中期、短期などもあるであろうし、投資効果を見込んだ積極的な販売計画に基づくものもあれば、経営資源を効率的に運用することを目的とした利益計画や個別の製品計画の策定が目的の場合など実に様々である。
特に、必要な予測の期間は即効性のあるものから中長期的な予測かによって予測方法を選択しなければならない。それから、その予測をどの立場の管理者が必要としているのかなどもよっても、使用する資料の選択までも異なることもある。例えば、売上高を伸ばそうとして取り組んでいる営業部長と経費の節約を目指している管理部長では視点が違う。
営業部長は、売上高を伸ばすためには、どの費用を重視しなければならないかという視点で資料を選択するので、売上原価、人件費、その他の販売管理費に着目して販売予測をする。そのため、当然、仕入高予算、営業員の増強は不可欠という結論を導くような予測結果を期待して分析をする。一方の管理部長の方は、営業利益率の向上を目指す。
企業全体の目標は同じであっても、積極的に効果を目的にする場合と効率的経営を目指す場合では、たまたま正反対の主張になることがある。こうした主張の違いが、部門間のコンフリクトに発展することもあるので、協働体制を確認しながら進めなければ、意義のある予測にならないので、予測の目的とその必要性を事前に確定しておく必要がある。
また、販売予測を実施するには、通常かなりの時間と整備された資料が必要となる。しかし、十分な期間が常に与えられているとは限らないし、資料も十分でない場合は、補足の資料を収集したり、加工したりしなければならないこともある。その場合でも、ある程度の満足水準に到達する予測を目指さなければならないとすれば、かなりストレスになる。
費用対効果を考えれば、あれもこれもと考えたり、必要以上に予測の精度を上げるとそのバランスが崩れてしまい、何のための予測かさえも見失ってしまうことだってある。専門家であればあるほどそうした拘りがあり、依頼者の要望に添えきれないといった結果を招いてしまうことにもなり兼ねないので、常に目的意識をもって臨まなければならない。
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