全体を構成している要素を丁寧に分解していけば、一元的な要素に辿りつくことは理論的には可能である。しかし、分析をする目的によっては、全てを明らかにするよりも、多元的に一つの塊として捉えた方が合理できである(分析の目的に叶う)ということは多い。そうした時の分け方の考え方は、分けるための指標を一つに限定しないことである。
分けるための指標を一つにしないで、それらの多元的要素の中から最も重要でかつ効果的と思われる2つの指標を同時に取りだし、その2つの指標を組み合わせて、複合的に分けて考えることである。この考え方が、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)における、市場の成長率と相対的市場シェアのマトリックスである。
この考え方を応用すれば、学業成績だけで生徒や学生を評価するのではなく、「学業成績」と「運動能力」という切り口で、4通りの評価ができることになり、能力を多角的な見地から評価することができる。分けて考えるために必要な指標(軸)が2つ以上の場合のアプローチとしては、一分野に絞り込み、そのなかで2元目の要素を考えることである。
その基本的なパターンは、「1)一分野に絞り込み、そのなかで2元の要素を考える。2)2元分析の上に3元目の指標を乗せる。3)割合で比較する。4)多数の要素をより大きな2軸に集約して考える。5)回帰分析などの数学的処理をする。」などであるが、もっと複雑な場合は、多変量解析の主成分分析を用いると、合理的に分けることが可能になる。
一分野に絞り込み、そのなかで2元の要素を考える場合、まず、全体を粗分析で整理し、目指すべき分析の対象とする分野を全体の中で捉え、その分野を対象に2元分析などの手法を用いて深く掘り下げる。要するに全体をマクロで捉え、その中で重要と思われる分野を絞り込み、そのなかで要素をあらためて分けるという二段階方式を取るわけである。
この手法は、あくまでもマクロからミクロ、言い換えれば全体から部分へという原則を無視してはいけないということである。何故ならば、全体は部分の集合体であるとはいっても、全体の中の部分であることを意識しなければ、どこが重要な部分なのか判断することはできない。当たり前のことであるが、この基本を見失ってしまうことがある。
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