事業計画を協力者に理解してもらうインパクトは様々であるが、とりわけ成功体験を語ることは効果的である。ただし、一本調子で抑揚のないストーリーを語るのではなく、山あり谷ありの苦労話が印象に残る。窮地に追い込まれたときに助け船が現れ、危機を脱することができたというようなドラマチックなものがいい。
プロフィールを明らかにし、自分を売り込むことは営業活動などでも効果的であり、消極的に捉えるべきではない。聞き手ばかりではなく、想定される顧客にとっても製品やサービス開発の秘話には興味深いものであるから、感動の場面が描かれていれば、それだけ自分を印象づけることになるので、アイディアに対する評価もおのずから高まる。
また、実際の内容は優れたものであったとしても、語り口にリアリティがないと聞き手にとってつまらないものに映るので、この点にも注意が必要である。もしも、聞き手の興味が薄い分野の体験を話さざるを得ない時は、例え話などで置き換えるなどの工夫をすることで、聞き手に臨場感を抱かせる手法を用いるのも有効である。
聞き手に"そういうことがあるかも知れない"と思わせることは既に自分のコーナーに引き込んだということを意味する。営業マンのコミュニケーションづくりにも活用されるこの手法は、自分を認めてもらいフアンになってもらうという意味では、同じ動作であるといってよいが、アイディアを認めてもらう対象が異なることに配慮しなければならない。
ここまでは、どちらかというとテクニカルな面を中心に述べてきたが、プロフィールというからには、何よりも自分らしさが表現されていなければならない。そのためには、技術的な面もさることながら、自分の拘り事業に対する取組姿勢を評価してもらうことが決め手となるで、価値観や理念を隠し味のように滲ませておく必要もある。
聞き手が複数である場合は、全ての対象者に共感を抱いてもらうことは難しい場合もある。そうした時でも自分の個性と紹介するストーリーに親和性を感じてくれる人がいれば、
追い風になる可能性がある。総花的で万人向きの話は、一見して耳触りはいいが印象が薄く心に残らない。相手を見て法を説く臨機応変さも自己PRの秘訣である。
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