CU(コーポレートユニバーシティ)を導入するに際して、トップのかかわり方(コミットメント)が重要な意味を持つ。CUを導入する目的が、経営戦略の実現とこれを推進するにふさわしい社員の能力開発にあるわけだから、トップが積極的に関与し、経営戦略と人材開発がリンクするように、リーダーシップを発揮すべきである。
というのは、この仕組みの重要なところは、企業の目指すべき方向と個人のキャリアデザインを一致させることにある。つまり、従来型の人材開発のように、企業にとってのあるべき姿を追求するスタイルではなく、社員の自主性を重んじたものであるといことであるから、社員の意識レベルが低い場合は研修の成果が上がりにくい。
したがって、企業としては経営戦略を軸に教育プログラムを提供しながらも、社員の選択に耐えうるメニューであるかどうかも十分検討しなければならない。社員の選択に耐えうるメニューを提供するには、内部の知恵だけではなく、積極的に外部の知恵を取り込むことが肝要であり、オープンなシステムが求められる。
人材開発におけるCUの役割は、社員のマインドを受容型から自律型へと変えることである。従来型の研修のように、会社が一方的に決めて、なかば強制的に実施するというスタイルでは、受講者の目的意識が希薄になり、研修内容の如何を問わず、自分自身のキャリア形成に役立つものと受け取ることができない。
CUを導入することによって、まず明らかにされる経営戦略と、これを推進するための望ましい人材像をモニターしながら、自分自身のキャリア形成をデザインすることが可能になるわけである。これを機会に自律型にマインドを切り替えるチャンスを提供することでもある。この点を前面に打ち出さなければ、旧来の受容型から脱皮できない。
経営変革を可能にする教育プログラムは、CU導入の中核となることは確かだが、それはまた最終目的である経営戦略の達成手段として位置づけられていなければならないから、経営上の課題(あるべき姿と現状ギャップ)解決に直結したものである。そのためには、個々人の人材開発の手段であると同時に組織力の底上げを狙ったものでもある。
コメント