必要な情報?マクロ情報

 経営とは経済という海の上に浮かんでいる船のようなもので、絶対的に間違いのない経営などあり得ない。経済の全体的枠組みが変われば、経営の舵取りもこれに合わせて大きく転換せざるを得ないのは当然であるから、セグメントされた市場活動においても大枠のマクロ情報をモニターしながら行わないと、顧客のニーズに応えることはできない。
 マクロ情報とは、われわれを取り巻く大きな枠組みについての情報と捉えるならば、営業活動に直接役立つものばかりではないが、これが市場の動向を左右するという意味では、長期的な視点で変化を捉えておくことは最小限必要である。マクロ情報を整理する切り口は色々あるが、一般的には次の4つの視点で捉えるのが効果的である。
 一つは政治情報である。近年はテレビによる報道が社会の隅々にまでいきわたっているので、日本の政局ばかりではなく、アメリカをはじめとする世界の政局の動きもほぼリアルタイムで知ることができるが、関心を持たなければただの断片的な記事として通り過ぎてしまう。今や日本人としてだけではなく、世界の中の一員という自覚が必要である。
 次に重要な情報は経済情報である。これも政治情報と同様に日本の動きだけではなく、世界経済の変化がリアルタイムで報道されている。グローバリゼーションが進展している現在、世界の情勢に無頓着であっては、企業経営の一翼を担う営業マンの行動に狂いが生じるのは明らかである。特に、輸入・輸出、為替レートなどは要注意だ。
 社会情報もまた、人々の暮らしぶりにかかわる情報であるから、社会現象の変化には目が離せない。例えば、ライフスタイル洋風化現象などは、日本の伝統産業などに大きな影響を与えているし、少子高齢化なども新しい家族のあり方や消費スタイル、消費行動に大きな変化をもたらしている。こうした現象は自社の取扱商品にも影響しているはずだ。
 最後に、これまでの3つの情報に比べやや範囲が狭く専門的ではあるが、自社の取扱商品に直結する重要な情報が技術情報である。技術革新が日進月歩の今日、既存商品の販売促進にのみ目を奪われていては、得意先の満足度は急激に低下してしまう虞がある。営業マンたるもの、得意先から技術情報を提供されるようでは情けない。