良好なコミュニケーション・ツールを開発または選択して、製品コンセプトを十分に伝えたとしても、欲しい時に購買できなければ消費者にとっては意味がない。そればかりか、企業にとっても売上げの実現に結びつかない以上、適正な場所、適正な時期というマーチャンダイズの適正を欠いていると言わざるを得ない。
流通チャネル選択は、チャネル・キャプテンであったメーカーが長い間主導権を握っていたが、消費者の利便性が重視され小売段階にシフトしている現在においては、その製品がどのような生活シーで使用・消費されるのかによってカテゴリーをくくり、売場や在庫量、人的販売促進にも配慮して効率的な販売網を整備しなければならない。
ターゲット到達人数を増大させるということは、これまで述べたように製品コンセプト、販売価格、コミュニケーション、流通などを個別に検討するのではなく、これらを適正に組み合わせることを模索することに他ならない。つまり、これがマーケティング・ミックスであるわけであるから、この最適組み合わせを分析することが常に求められている。
その手法が市場調査であると位置づけられる。ターゲット到達人数の増大をメインの課題とした場合の要件は、市場における同一カテゴリー内におけるブランドの認知度、ブランドに対する理解度や購買態度、購買意欲など把握するとともに、ブランド・スイッチの現状、小売店のカバー率なども定期的に調査する必要がある。
これらの調査では不十分な場合は、市場シェア、ブランドの選択理由にも触手を伸ばし、購買決定に至った最大の理由を明らかにする意義は大きい。同じ内容ではあるが、自社ブランドを選択しなかった理由も裏づけを取る必要がある。これは、座談会形式や消費者パネルなどの方式で行い、消費者の深層心理を解明するために行われる。
上記の市場調査の結果を踏まえて、販売促進政策も絶えず修正していかなければならない。何故ならば、現在自社ブランドを選択して購買している消費者も、他社ブランドに乗り換えようとしているかどうかを把握できないからである。リピーターとて定着させ、ロイヤリティを高めるために有効な施策を打ち出さなければならない。
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