プロダクト・ミックスの相対的価値の評価

 プロダクト・ミックスの相対的価値とは、具体的には製品の市場価格で決定されるとみて差し支えないであろう。製品はモノないしサービスであるが、消費者はそれ自体を求めて購買するわけではなく、これを使用ないし消費することによって得られる便益を買っているのだから、製品コンセプトが明確であるかどうかがまず問われることになる。
 また、製品コンセプトが明確にされただけでは、消費者が自社製品を購買してくれる保証にはならないから、同種の製品の中で強烈な個性を持っていることも重要なファクターである。次に重要なことは、生産者または製作者のこだわりだけで製品の価値を判断し、消費者の便益という価値判断が欠落していること多い。
 新製品を開発する場合はもとより、新規需要を開拓するにしても、既存製品を改良して延命策を講じるにしても、革新性がなければ購買をさそうインパクトとしては弱いことは確かである。極端に新規性を打ち出すのは行き過ぎとしても、消費者の購買行動や消費態度から判断して、何らかの新鮮さを盛り込むことは必要である。
 次に、相対的価値を高めるために重要なのは価格政策である。相対的価値とは製造原価や自社の利益計画をよそに、その製品に対して市場が決める付加価値であるから、製品のクラスター性も考慮したものである必要がある。例え高品質であったとしても、業界における自社のポジションに相応しいものでなければ、高品質=高価格とは認知されない。
 もちろん、価格は製品コンセプトや製品の性質、製品カテゴリーなどにより、価格感受性によって左右されるので、消費者が求めている要素が満たされていれば、ブランド・スイッチが頻繁に行われると考えると、やはり、製品差別化戦略と相対的価値を高めることとは切り離して考えることはできない関係にある。
 相対的価値とは、販売価格を基準にして評価することを前提にしているが、企業の最終目標は利益の獲得である。したがって、販売価格もさることながら、原材料費や製造コストとの関連で捉えておくことは当然のことである。つまり、自社のローコスト・オペレーションばかりではなく、代替品のコスト・パフォーマンスにも気配りしなければならない。