マーケティング監査のすすめ

 マーケティング監査については、1年以上前に100項目に及ぶチェックリストを提示し、その必要性を訴えた。お蔭様で各方面から様々な問い合わせがあったが、その中で、もっと監査らしく具体的な手法についても踏み込んで欲しいという要望が多かった。当初は、新会社法に対応することに目が行き、中小企業はあまり関心がないのではと思っていた。
 しかし、法令を遵守することと、自社の経営問題を解決することとの間にかなりのギャップを感じているという経営者が意外に多く、導入を検討したいのでもう少し詳しく内容を知りたいということらしいのである。もちろん、当方としては、少数派だと思っていただけに、わが意を得たりといった感じで、第二弾を企画しようとも思った。
 しかし、あまり一般化したものにすると、個々の企業には適用しにくいものになるし、突っ込みすぎると、特定の企業向けに止まってしまう虞があるように思われるため、やはり、監査という定型的もしくはマニアル的なものを示すのは、かえって混乱を招く虞があるので、差し控えた方がよいのではないかと考え始めているところである。
 そこで今回は、改善事例示を交えながら導入の手順を中心にして、数回のシリーズで論述してみることにした。プロローグは、前回のおさらいも兼ねてマーケティング監査の意義を、前回とは少し違った角度から眺めてみたいと思うのだが、経営戦略の目標を達成するためのアプローチであることには変わりはない。
 まず、マーケティング監査制度の仕組みについてであるが、これは経営計画と一体のものであることが前提条件である。つまり、計画がなければ、監査などは殆ど意味をなさないのは言うまでもないことであるから、経営計画をどのようなプロセスで立てるかということから始めなければ、かなり唐突に感じることもあるように思われる。
 経営計画の立て方についても、かなり詳しく述べてきた積りではあるが、ブログの読者ばかりではなく、多くの経営者からあまり好意的に捉えられていない現実を見るにつけ、壁の厚さを肌で感じている。その理由はやはり、経営計画は対前年比で半ば機械的に設定しているということにあるのではないだろうか。