市場規模を推計するには、出荷額(量)を調べることが基本である。自社製品については自社の販売資料からが、競合他社については業界情報などから推定する。販売額(量)は、小売店の販売額(量)については、小売店パネル調査により推定する。この調査では、市場全体及び自社製品、競合他社製品の販売額(量)も測定できる。
さらにマーケットシェアや販売店または取扱店の販売額(量)または率についても推定できる。また、消費者パネル調査では、消費者の購入額(量)を推定できるし、当然小売店調査と同様の測定が可能である。これらのデータを時系列的に整備することにより、市場規模の変化やその構造を把握することができる。
市場規模データを使用する場合の留意点は、そのベースとなるデータソース、商品定義、カバーする範囲などを把握することである。例えば、使用するデータが出荷量であるのか、小売店販売額であるのかで意味が異なる。小売店販売額であるとすれば、どの地域のどの業態をカバーしているのか、あるいはその商品の定義域がどうなっているかなどである。
現在または将来のある期間における特定製品の販売可能な額(量)を潜在市場規模(潜在額+顕在額)というが、定義の仕方によって、その産業全体の最大可能な販売額(量)、最小額(買ってくれそうな見込み客)を購入意向者の率を求めて推計する。通常は刊行データ及び各種の業界データを用いるが、定義域の違いなどからかなりの差がある。
例えば、加工食品市場規模を推計する場合、業界データ:各業界の工業会、JAS受検量、原材料、業務用も含む。小売店パネルデータ:スーパーマーケット、コンビニなどの販売データ(POSデータ)。販売額による推定(自社)。消費者パネルデータ:世帯数による拡大推計(自社)。家計調査データ:総務庁統計局による世帯数拡大推計など。
市場規模の推計は、経営計画の中核となる生産計画、資金計画、雇用計画などに重大な影響を及ぼす基礎資料となる。そのため、市場の変化を絶えず測定することで製品のライフサイクルを分析し、新製品開発や販売促進計画に資する意味からも、市場規模を把握しておくことは重要なマーケティング・リサーチに位置づけられている。
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