マーケティングリサーチの機能

 マーケティングリサーチは、マーケティング意思決定を行うために有用な情報を収集・分析し関係者に伝えることである。具体的には消費者の声を聞き、メーカーの製品開発や販売に役立つ情報収集活動から分析・報告までも含まれるが、その機能は、探索的リサーチ、記述的リサーチ、因果的リサーチなどで構成されている。
 探索的リサーチは、基本的には仮説をつくることである。具体的には、ある製品の売れ行き不振の原因を探るためのアプローチとして、2次データの解析、識者や消息通を通じたサーベイ、ケーススタディ、グループインタビューなどによる定性的リサーチなどが有効とされるが、このように柔軟なアプローチが特徴である。
 次の記述的アプローチは、特定の時点における市場環境において、最も相応しいマーケティングのあり方を記述的に示すもので、マーケティング現象をシステムとして捉え、その構造を明らかにするものであり、通常は定量的なサーベイ法がとられ、特定の時点に焦点をあてた断面的調査と特定の時点で行われる継時的調査に分けられる。
 因果的リサーチは、記述的リサーチが2つの変数の関係を示すだけなのに対して、各変数間の因果関係を明らかにして、マーケティングシステムの入力と出力の関係を明らかにする。定性的な方法により因果関係を明らかにすることを可能にするもので、ケーススタディ、サーベイリサーチ、実験などに分類される。
 これらのアプローチは、マーケティング意思決定の支援システムであり、ある製品をどれくらいの人が使っているか、そしてそれにどれくらい満足しているか、といった行動や心理的事実を記述すること、なぜ売上が落ちたのかというある事象や行動のメカニズムを説明すること、あるキャンペーンはどうだったか、政策や実績を評価する。
 さらに、この製品は市場にどのように受け入れられているのか、将来を予測する。この商品を市場に出すべきかといった直接の意思決定の手助けをする。これらの機能は相互に独立しているものではなく、ある機能はある機能の基礎になっているといった階層的関係にある。『マーケティングリサーチ辞典:?同友館より』