キャッシュフローとは、現金収支のことであるが、現代では企業の業績を測るモノサシとして使われるようになっている。近年キャッシュフローが注目されるようになった背景は、国際会計基準の導入であるだけに、中小企業の中にはその意義十分に理解せず、トレンドを追いかけただ形式的にキャッシュフロー計算書を作成している場合もあるようだ。
しかし、従来の日本の財務会計は、取得原価基準であったため、国際会計基準の時価評価とは企業評価が異なっていた。そのため、含み損益を時価で評価しなおした新しい会計制度が必要となってきたわけであるが、こうした制度の変更だけでなく、実質面でも土地や株価の値下がりなどにより、キャッシュフローの価値が高まってきた。
キャッシュフロー経営とは、従来の貸借対照表ではなく、現金の収支であるキャッシュフローを尺度として企業業績を評価する考え方である。つまり、年間どれくらいのフリーキャッシュフローをもとらしたかを尺度した経営であるから、キャッシュフロー計算書の整備が義務づけられているがどうかとは別の問題である。
特に最近は、企業業績を測る尺度として、ROE(株主資本利益率)やROI(投資収益率)、ROA(総資本利益率)などが重要視されるようになってきたことから、この比率を高めるために、遊休資産の売却などの資産リストラを実施することで、この分母である総資産を圧縮しようとする動きが活発になってきている。
最も、このような資産リストラが一巡すれば、本業である営業キャッシュフローの改善が必要であることは当然であるから、そのためには、売上の増加ばかりではなく、原材料費の節約、固定費を変動費化するなどのコストの削減や在庫の圧縮、売掛金の回収促進などでキャッシュフローの改善を図ることになる。
そのほかには、投資基準を設定して非効率な投資を極力さけるとともに、遊休資産を売却することで、投資キャッシュフローの改善を図ること、増資や転換社債の発行などにより、自己資本比率高め、支払利息の発生を抑えることなどである。これを低コストで有利に調達するためにもROE(株主資本利益率)を高めておくことが必要となる。
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