資金繰り管理は、正常な資金の循環を保証する重要な管理であるため、3?6カ月間の資金移動の予測を行い、資金繰り表に纏めるという形で作成される。これは自社の資金繰りはもとより、金融機関からの要請もあるため、企業規模の大小に関わらず作成されているものと思われる。
上述のように、資金管理の意義は、資金の円滑な循環を保証することで、財務リスクを回避することが大きな目的の一つである。現金・預金は資金の基本的な形であるが、これらは経営活動の各段階を経て再び現金資金に還流される。財務の流動性を保つためには、この現金・預金の形で企業内に保有されていることが重要である。
一方、財務の流動性が必要以上に保持されていると、収益性には殆ど貢献しないので、収益性を高めるためには、循環する資金の総量を節約し効率的な運用を図らなければならない。これらの最適なバランスを管理するのが資金繰り表による管理の目的であるから、全体の資金管理と連動させて管理されなければならない。
この現金資金管理はストックの局面から見ると、現金資金の増減は月末現金有高?月初現金有高ということになるが、フローの側からすると、当月現金収入?当月現金支出ということになるから、資金繰り表の基本等式は、月初現金有高+当月現金収入?当月現金支出=月末現金有高という形になる。
近年はキャッシュフロー計算書が第三の主要財務諸表として位置づけられ、資金繰り表はやや影が薄れている感じもするが、借入依存度の高い企業の場合は金融機関から提出を求められることもあり、作成が不可欠な書類であることに変わりはないので、資金運用表とともに資金計画策定のツールとして活用されている。
このように重要な役割を担っている資金繰り表ではあるが、必要諸経費、手形決済額、買掛金支払予定額、現金仕入、借入金の返済元金・利息などの支出を賄う資金(前月末残高+当月現金収入)を調達できるかどうかを判断するものではないため、売掛金の回収予定額、現金販売予想額などは的確に把握しておかなければならない。
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